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APU Times 編集部 “Shape Your WiFi” 文化的に包括的、デジタル的に排他的

執筆者:APU Times ジャーナリスト




まとめ


APU Times では、6月13日から7月7日まで、APU WiFiネットワークに関する学生アンケートを実施しました。その結果、ほぼ99%の学生がネットワークへのアクセスに問題があり、授業を参加するために10人中8人がパーソナルホットスポットを利用していることがわかりました。カフェテリアは最も信頼性の低いWiFiエリアであり、好意的な回答は9%以下でした。


そして、この問題は学生と教職員の双方に影響を及ぼすため、さらに多くの問題が横たわっている。学術活動への干渉、社会経済的背景の異なる学生への不平等なインターネットアクセス、技術的・財政的な問題まで。


学生の声を代弁し、学生とAPUをつなぐ架け橋となるべく、学生の日頃の悩みであるWiFiネットワークの改善に向けて、どのようなアクションが必要なのか、アンケート結果をもとに検証してみた。アンケートにあったように、Wi-Fi機器の充実と積極的な監視、そして教員からの意見に分けました。



問題


テクノロジーが私たちの生活のあらゆる側面に浸透し続ける中、信頼性の高い高速インターネット接続の重要性はかつてないほど高まっている。知識を求め、人脈を築き、イノベーションが盛んな大学キャンパスでは、WiFiは不可欠なツールとなっている。


WiFi接続が学習の必然的な一部となっているにもかかわらず、なぜWiFi接続が悪いのでしょうか?APUキャンパスでは、WiFi接続の遅さや途切れによって、日々の学習に欠かせないオンライン授業や課題、小テストが制限されていることで有名です。 APUタイムズでは、学生たちがWiFi接続の問題によってどのような影響を受けているのか、様々なインタビューやアンケートを実施した。


オンラインで出席を記録したり、オンラインで授業資料を開いたり、Moodleで小テストを完了したりするのに常に手間がかかるため、学生は自分の授業が適切に行われているかどうか、大きな不安を感じている。不定期に発生するWiFiの切断も、学生がZoomミーティングや授業に参加する際のトラブルの原因となっている。


WiFi問題による継続的な学業への支障は、学生だけに当てはまるものではなく、教授陣にも直接影響が及ぶようになった。Matthew Gaydos教授によれば、インターネットの問題は彼の教授スタイルの柔軟性を低下させる。Padlet、Quizlet、Kahootのようなオンライン学習プラットフォームを使って学生を引き付けることは、トラフィックが多いために他の学生のWiFiアクセスが制限され、悩ましい経験になる。Roux Petrus Willem教授への別のインタビューによると、教授は、オフィスでの接続不良に対処するために選んだ選択肢は、無線接続の代わりにLANケーブルに頼ることだと明かした。このことは、WiFiの接続不良が学生や教員にとって共通の問題であることを示している。


「速度の面では、物事はすぐにロードされません。ウェブサイトは、不正な学生からのトラフィックを検出し、それが授業の活動を遅らせるので、Webベースのクラスの活動を実施することが困難になります。そのため、授業中にさまざまなウェブサイトを利用することが難しくなります」とGaydos教授が言った。


Roux教授は、デジタル・インフラがキャンパスの最優先課題であることに同意しながらも、「責任は双方向にあると思います。デジタル・インフラがあるからといって、学生が課題をこなせないということがあってはなりません。学生は、学習活動をサポートできる場所とできない場所を認識し、状況に応じて調整しなければならない。個人的なホットスポットを使って、自分自身を促進することに終始する学生もいるが、主な問題はまだ続いている。多額の学費を払った後、学生は本当にもっと出費しなければならないのだろうか?


よりWiFi接続の良い建物への場所移動が解決策になるとの意見もあった。しかし、各エリアには学生が滞在できる座席数が限られていることに注意を払う必要がある。また、トラフィックの多さやデータ転送量の多さがWiFi問題全体の要因のひとつであるという指摘もある。この提案がいかに本質的な問題から逸脱しているかに鑑みると、持続可能な解決策ではなく、むしろ非適応的な解決策であると我々は主張する。


この問題は、多様な社会経済的背景を持つ学生が多いことを考えると、さらに浮き彫りになる。特に、国際色豊かなことで知られるAPUについて言えば、様々な経済的背景を持つ学生がおり、彼らが学業目的で使用しているデバイスは、彼らが置かれている経済的条件と同等であることがよく観察される。


各デバイスのバージョンは、インターネット接続の速度と効率に大きく影響する。当然、これらのデバイスの価格設定は、学生の経済的背景に関係する要素となる。古いバージョンのWindowsを使用している生徒が、インターネットに接続し続けることが難しくなるケースがあります。特に、小テストのような重要な場面で突然接続が切れるとイライラする。その結果、アクセシビリティの不公平な混在が浮き彫りになり、特にデバイス関連の問題では、特定の個人が他の個人に比べて接続を楽しむことができない。


この神経を逆なでするような問題がまだ続いているため、ほとんどの学生が、そもそも具体的なディクションにすらなっていない個人的なモバイルデータまで使用していたことがますます明らかになっている。この悩ましい問題は、APUのWiFiの信頼性の低さと、それに伴う学生への経済的影響を浮き彫りにしている。長期的な影響を考慮すると、個人のモバイルデータ通信プランに頼ることは、大学生にとって予算に優しいとは言い難しい。


ブルネイ・ダルサラームからの交換留学生の一人、Najihaさんは、自分のモバイルデータのために約3,000円の出費を余儀なくされたことを直接話してくれた。ナジハさんの母校であるブルネイのバンダルスリブガワン大学では接続が切断されることはほとんどないが、APUでは切断される可能性が高い。寮やキャンパスで提供されるWi-Fiの使用料が無料であるにもかかわらず、交換留学生であるナジハさんは毎月このような出費を強いられていたのだ。このような状況は、接続が容易で無料で利用できるはずの状況でも、経済的な制約があり、接続を維持するために予算のかなりの部分を割り当てなければならない個人がいるという残念な現実を浮き彫りにしている。


APUは、他の大規模な大学と比較すると、比較的小規模(学生数1万人未満)である。総学生数は5976人ですが、全員が毎日キャンパスに通っているわけではありません。東京大学や立命館大学のような3万人以上の学生を抱える大学と比べると、APUのキャンパスは1日の利用者数がかなり少ない。学生数6000人のキャンパスでWiFi接続を管理するのは、さほど難しいことではないだろう。



調査結果


APU Timesは、APUのWiFiネットワークの利用経験に関する一般的な調査を実施しました。オンラインフォームは2023年6月13日から7月7日まで開かれ、すべてのAPUの学生がアクセスできるようにしました。学生は1つのメールアカウントを使って1度だけ調査に回答できるように設定しました。統計データによれば、APUの学生総数(2023年5月1日現在)は5976人であり、学部生徒大学院生を合わせて、512人の回答が収集されました。ただし、これは全ての学生の正確な数値ではなく、キャンパスの活動に参加しているか、休学しているか、交換プログラムに参加しているか、あるいは別府に滞在しているかにかかわらずのざっくりとした推定値であることを認識する必要があります。そのため、APUのWiFiネットワークを日常的に利用している学生の数は、5000人を越えないと考えられます。したがって、すでに収集したサンプルサイズは信頼性のある調査とするための学術的な基準を満たしていると主張します。



調査は2つのセクションで構成されています。量的な評価と主題に関する質的な回答とコメントです。量的なセクションでは、3つの異なる要因が測定されました。まず、APUのWiFiネットワークに接続に問題があったかどうかを尋ねる一般的な質問があります。次に、キャンパス内の各建物のWiFiの信頼性を評価するために1から5までの評価リストを提供しました。1はWiFi接続が利用できないことを示し、5は高速のインターネットを意味します。回答者には、自分がよく利用する建物だけを評価してもらいました。H棟と学生会館のE棟2階を除くと、ほとんどの建物(9つ中7つ)は400件以上の回答を受け取りました。H棟は346回、E棟学生会館2階は378件の評価を受けました。


H 棟


学生会館

評価対象の9つの建物のうち、図書館とJ棟(グリーンコモンズを含む)を除いて、好意的な評価が得られた建物はありませんでした。これらを除くと、平均して84%の回答者がすべての建物のWiFiネットワークを信頼性が低いとものと評価しています。最もWiFiネットワークの性能が悪かったのは、カフェテリア内であり、回答者の9人に1人がインターネットに接続できないと報告し、13%の回答者が全く接続できなかったと述べています。


ライブラリー


J 棟


WiFi 環境が最も悪いのはカフェテリアで、回答者の10人中9人がインターネットへの接続に問題があると答えた。さらに回答者のうち13%の人は接続さえも不可能であったと答えた。


カフェテリア

APUのWiFiネットワークに問題があったと回答した504人のうち、434人が問題が続くために個人の所有するモバイルデータなどのインターネットを利用したと回答しています。これは学生たちがキャンパス内のネットワーク環境に不便を感じ、自分で安定したインターネット接続のために追加の費用を支払ってりるため、このようなネットワーク環境は非常に残念なものであることが言えます。




学生からのコメント


私たちは、学生たちにAPUのWiFiネットワークの利用体験をアンケートし359人からの回答を集めました。以下はいくつかの注目すべきコメントです。


「よくWiFiが切断されてしまい、接続に苦労します。ほとんどの場合、インターネットは非常に遅いです。オンラインの授業がある場合、インターネットの影響でZoomの授業が切断されてしまい、授業が遅れてしまうため非常に不便です。」


キャンパス再会後、一部の科目はオンラインで提供されており、オンラインでの授業に出席する学生がキャンパスのWiFiを利用する傾向があります。しかし、ここで述べられているように、オンラインの授業中に頻繁に切断されてしまうため、キャンパスでの授業は不便なものとなっています。


「インターネットの問題のためにいくつもの回答や出席確認を逃した経験があります。また、テストを受け始めるのが10分後になってしまうことが頻繁にあります。悲しいことに、APUは山の上に位置しているため、モバイルデータもうまく機能しません。」


学生の制御を超える出席記録や成績までもが影響を受けると、学生に大きな悪影響をもたらす結果となります。そのため、個人のモバイルデータを使おうとする学生が多いです。以下は、これらの原因のためにモバイルデータを使用したことのある学生の体験が述べられています。


「学校のWiFiはうまく接続されず、遅いため、試験や出席の際に多くの人が同時にモバイルデータを使うという問題があります。」

多くの学生が、信頼性のある高速なWiFiを使用しなければならない場所で、予期せぬ手間とこのような選択肢を取らざるを得ない状況があります。


「WebAuthはよく自動的に切断されて再度ログインが必要であるため、オンライン授業には不便です。また、FⅡ棟の一番奥の教室では、ほとんどの学生がWiFiに接続できません。」


APUキャンパスでは、現在APU-Xau1th、APU-Webauth、eduroamの3種類のWiFiサーバーが提供されており、これらのサーバーはキャンパス全体ですべての電子デバイスからアクセルできます。ただし、キャンパス内を移動する際に複数回のログインが必要であり、これにより学生のオンライン活動への参加が妨げられています。また、多くの建物では安定的なWiFiがないという問題があり、特に一部のエリアではこの問題が多発しています。


一部の学生は、クイズやオンライン授業の活動中にインターネットの接続が切断されてしまうと述べています。特に言語クラスはD棟、F棟、FⅡ棟で行われることが多く、これらの建物ではWiFiから切断される確率がそれぞれ36.4%、43.6%、45.5%です。これは多くの学生に大きなストレスを与え、これらの建物で言語クラスを受講している学生たちに大きな問題となっています。予期せぬタイミングでの切断により、多くの学生が出席や重要な講義、さらにはクイズを逃したと主張しています。これは学生の成績に多大な影響を及ぼす可能性があり、多くの学生からはこれらの建物周辺のネットワークを強化することが強く提案されています。


APUキャンパス外に関するデータの収集は行っていませんが、AP HouseのWiFiに問題があるとのコメントもいくつかありました。これはWiFiの問題がキャンパス外の学生寮の10人にも影響を及ぼす可能性があることを意味しています。



提言


APU Timesは学生向けのサーベイで、日々悩まされるWi-Fi環境についてAPUが行うべき改善策を募集している。すでに寄せられた308件の提案の中で目立った改善策は「APUのWi-Fi機器の強化」と「ネットワークの積極的な監視」の2つである。


Wi-Fi機器の強化


Wi-Fi機器の強化によってネットワーク環境を改善できるのではないか、という学生の意見を以下にまとめた。


1. ネットワークのプロバイダの変更

提供される速度、帯域幅、通信距離、Wi-Fiの信頼性等の機能の品質は、ネットワークプロバイダによって異なる。最適な品質のパッケージを選択することによって、APUのWi-Fi環境は改善されるであろう。


2. ルーターの増設

より多くの使用者が同時にネットワークを扱うためには、学生が勉強・活動を行う場所にルーターを増設することが重要である。また学生はWi-Fi接続の範囲に不満を抱いており、キャンパスの各地や隅々まで接続可能な、より広範囲のネットワーク環境を求めている。


3. Wi-Fi接続の安全性の確保

機能性を問わず、すべての学生のコンピューターから接続することができ、すべての学生が同質のWi-Fiを利用できるようなWi-Fiネットワークを使用することを保証してほしい。


4. 帯域幅の拡大

“使用者が1秒ごとに受信できる情報の量”を意味する帯域幅は、ネットワーク環境の整備に極めて重要ことである。帯域幅を拡大することで一度に送受信できる情報量が増えるため、学生がダウンロード・転送するためにかかる時間が短縮されるであろう。



ネットワークの積極的な監視


APUがキャンパスのWi-Fiネットワークを可能な限り最高の品質で維持するために、注意すべき2点の重要事項を以下に示す。

1点目はWi-Fiネットワークを日々監視することである。日々モニタリングを行うことで徹底的に洞察することができ、包括的な問題の理解が可能となるであろう。これによって問題を分析し、的確な解決策を打ち出すことが出来ると考える。

2点目である定期的なメンテナンスは、Wi-Fiシステムの信頼性を確保するために重要である。問題の根源を特定し、それに応じた修正を可能にするため、メンテナンスは技術者が行うことが望ましい。


ハリー・グナルト教授の意見


この問題を多角的に考察し、問題が存在する様々な理由を探るために、APU Timesはハリー・グナルト教授にインタビューを行った。技術的な問題に深入りすることはためらわれたものの、教授はAPUのWi-Fi環境が不安定であることの原因について詳しく説明した。「考えられる原因は4つあります」と彼は言い、それらはWi-Fiルーターの設置に関係することを強調した。

1つ目はAPUの信号の強度において、壁が厚く物などの障害物が多い部屋では接続妨害のためにWi-Fiの信号が弱くなる傾向がある。このため、場所によってWi-Fiの品質が異なるという事例が発生する。加えて、ルーターの配置にも気を配る必要がある。グナルト教授は「周囲に障害物の無い中心地にルーターを設置するのが良い」と語る。

2つ目の課題は通信速度や帯域幅である。APUは現在のWi-Fi環境でのアプロードやダウンロードに要する速度を考慮する必要がある。「学生が授業でファイルをアップロードやダウンロードを行う責任があるため、それらの速度のバランスをとることが大学のWi-Fi環境の理想である」とグナルト教授は述べた。また彼は、APU生の要求に応じて適切なルーターの種類を選択することが解決につながるのではないか、と提案した。

3つ目は教室内で起こり得る、学生(ネットワークの利用者)数に関する問題である。学生の数が多い教室ほど問題は起こりやすく、上記のサーベイでの回答の通り、解決のためにはそうした教室に多くのルーターを提供することが考案された。

4つ目は、APUが使用するWi-Fiのバージョンである。Wi-Fi4からWi-Fi6にアップデートするように、Wi-Fiの機能を最新版に更新し続けることでネット接続が改善される可能性がある。また大学側と学生との透明性を高めるためにも、Wi-Fiの詳細な情報や状態を開示することが極めて重要である。

インタビューの終わりに、グナルト教授は素早く広範囲でインターネットを使用できるWiMAXをWi-Fi の代わりに利用することを勧めた。さらに彼は、課題や大容量の教材を提出する際は有線のイーサーネット接続を利用することを学生に勧めた。しかし、すべての学生がキャンパス内のどこからでもWi-Fiに接続できるようにすることはAPUの責任であり、それが学習に関するものであればなおさらである。有線のイーサーネットは状況によっては使うことができるが、APUが直面するWi-Fi問題の解決には繋がらない。それゆえ、APU Timesは、APUにはこのWi-Fi 環境の問題を解決する責任がある、という考えに至った。


詳細を見る:調査結果


著者:

Alisha Dihyan Ramaniya Hartadi

Ananda Tasya Eka Syafitri

Muhammad Rayhansyah Jasin

Naransuvd Bazarsad

Rachel Emmanuella Marlinang

Sharif Md Meraj


編集者:Moongvicha Chanika



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